SWOT分析とは?
SWOT分析は、自社のビジネスを自社のヒト・モノ・カネといった内部環境の「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」と、流行や社会情勢などの外部環境の「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」を4つの視点で分析するフレームワークの王道ともいえる手法です。

SWOT分析を活用することで、自社の立ち位置を整理し、今後の成長戦略を具体的に描くことができるようになります。
SWOT分析の具体的な進め方

内部環境分析(SとW)
まず、自社の「強み」と「弱み」を洗い出します。 内部環境を正しく分析することで、自社の本当の価値を理解し、競争力を高めるための戦略を立てることができるようになります。

強み(Strengths)は、自社が競合他社に対して優位に立てる要素です。
提案力や施工技術などをはじめ、地域での認知度や社員さんの年齢などもターゲットにするお客様によっては強みになりえます(ベテラン→経験豊富、若い→新築購入層への共感力が高い、等) 。
自社の資源をポジティブにとらえて考えてみてください。
また、自社にとって「当たり前」すぎることが、実はすごい強みだということも多々ありますので第3者から意見を聞くなどをしてみても良いでしょう。

弱み(Weaknesses)は、他社との競争で不利になる要素 です。
弱みは克服するか、目をつむり強みを伸ばすかを考えることになりますので、できるだけ具体的に書き出すことをお勧めします。
また、金額の高低や施工品質の良しあしなど、お客様ごとに外構工事に対して重視する要素は違います。
競合他社と比較して「弱み」と認識していることも、別の視点から比較すると「強み」にできることもありますので、お客様の目線から見てみるという姿勢も忘れないようにしてください。
強みや弱みを考えるときは、価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織化できているか(Organization)といった切り口でも、自社を考えてみるとよいでしょう。
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外部環境分析(OとT)
次に、業界や社会全体の変化から「機会(Opportunities)」と「脅威(Threats)」を整理していきます。
外部環境を的確に把握することで、新しい市場の動きに素早く対応し、ビジネスチャンスを逃さず活かすことが可能になります。

「機会(Opportunities)」とは、自社にとって追い風となるような環境要因です。
例えば、防犯意識の高まり、リフォームやブロック塀改修などに対する補助金制度、自分の価値観に応じて消費をする「コト消費」に関心を持つ若年層の増加などが挙げられます。

インターネットの普及やSNSなどの利用が全世代に普及している事も、「ヒト・モノ・カネ」に制約があることが多い外構業者様にとって、販促面での機会と捉えることができると思います。
一方で、「脅威(Threats)」は、自社にとってマイナスの影響を及ぼす外部要因です。

たとえば、建築に関わる法改正や資材価格の高騰、新築着工減や異業種からの参入増加などが該当します。これらを正確に捉えることが、将来のリスクヘッジにつながります。
外部環境を考える際は、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの視点で考えてみると、広い視野で外部環境を捉えやすくなります。
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クロスSWOT分析で戦略を作る
SWOT分析の真価は、「S・W・O・Tを組み合わせて戦略を立てる」ことにあります。 これをクロスSWOT分析と呼びます。

クロスSWOT分析では、特に「S×O(強みを活かして機会をつかむ戦略)」に注目することで、成長を加速させる戦略を導きやすくなります。
たとえば、「プランと現場の仕上がり(強み)」と「SNS利用率の高まり(機会)」を掛け合わせて、Instagramで施工事例やスタッフの作業風景などを発信し、共感からの集客を図るといった施策は、S×O戦略の具体例として非常に有効です。
強み(Strengths) | 弱み(Weaknesses) | |
---|---|---|
機会(Opportunities) |
S×O 強みを活かして機会をつかむ戦略 【まず最初に目を向けるべき視点】 例:施工現場の美しさを活かしてSNSで集客。 |
W×O 弱みを克服し機会を活かす戦略 例:補助金を活用してリフォーム需要を取り込む。 |
脅威(Threats) |
S×T 強みを活かして脅威に対応する戦略 例:職人技を活かし、高価格帯市場に特化。 |
W×T 弱みを克服して脅威を回避する戦略 例:価格競争に巻き込まれないブランディング。 |
また、一般的に脅威と考えられていることは、他社にとっても脅威ですので、S×T(強みを活かして脅威に対応する戦略)で克服することができれば他社差別化を図りやすくなります。
たとえば、「着工減(脅威)」に対して「施工技術(強み)」を活かして受注単価をあげていくといった施策や、「着工減≒住宅ストックの増加→リフォーム需要の増加」と目線を変えることで「庭の終活」といった高齢者層のリフォーム需要を開拓することができるかもしれません。
「弱み」に関するクロスSWOT(W×OやW×T)に関しては、成長や他社差別化などの売り上げや利益の拡大のための戦略としてではなく、リスクを回避するための戦略として位置づけておくと良いでしょう。
戦略の具体化とアクションプランの策定
そして、クロスSWOT分析で導き出した戦略は、実際に行動に移してこそ意味があります。ただし、継続ができないと成果も見込めませんので、全てを一気にやろうとするのではなく、負担をコントロールすることが大切です。
忙しい外構業者様です。「労力がかかる割に効果が薄い」施策をしている暇はありませんし、「絵に描いた餅」の施策ではそもそも効果が見込めません。そこでまず、案として浮かんだ戦略を、効果のインパクトの大きさと実現可能性の2軸で優先順位を整理します。

優先的に取り組むべき施策をきまったら、具体的な行動に落とし込むためにアクションプランを無理のない中期スパン(例:6ヶ月)に区切り、現実的なステップに分けて計画すると良いでしょう。
たとえば、SWOT分析の結果「プランと現場の仕上がり(強み)」と「SNS利用率の高まり(機会)」に着目し、Instagramを活用した情報発信を優先施策と決めた場合は、以下のように月ごとの具体的な目標を掲げてみることです。
月 | 行動内容 |
---|---|
1ヶ月目 | 自社の強みを活かしたアカウントのコンセプト設計(誰に、何を伝えるか) 担当:社長 |
2ヶ月目 | プロフィールやハイライトの整理・ブランディング(写真・キャッチコピーなど) 担当:○○ |
3ヶ月目 | 投稿を週1回実施(施工事例・スタッフ紹介など) 担当:○○、▲▲ |
4ヶ月目 | ストーリーズを週3回追加(現場の様子・天気・質問募集など) 担当:□□ |
5ヶ月目 | フォロワーの反応を見ながら改善(投稿のジャンル・時間帯などを調整) 担当:月曜日に全体ミーティング |
6ヶ月目 | 週1リールに挑戦(ビフォーアフター、作業のタイムラプスなど) 担当:○○ |
このように、1ヶ月ごとにやることを決めて段階的に取り組むことで、少しずつ成果につなげていくことができます。また、定期的に「できたこと」「反応が良かったこと」「改善点」を簡単に振り返るだけでも、次のアクションに活かせます。
Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)のサイクルを習慣化することが、成長のカギとなります。
分析だけで終わらせない!必要な「視点」と「仕組み」
ここまでSWOT分析の手法から、戦略立案、アクションプランの組み立て方までご紹介してきました。

SWOTの各項目を分析するだけでなく、分析した内容をもとに、現場で“実行し続ける”ことが、自社の競争優位性を確立していくためにはとても大切だったりします。
SWOT分析活用ポイント
- 強み×機会に注目する
- 効果の大きさと実現可能性の2軸で優先順位を決める
- 継続して「やり切れる」アクションプランを実行する
SWOT分析を上手に利用して自社を取り巻く環境を上手にとらえ、戦略に落とし込む事で、ぜひ、自社の競争優位性を高めてください。
「優先順位」と「アクションプラン」のお手伝いなら
忙しい外構業者様、「労力がかかるのに効果が少ない」施策をしている暇はありませんし、「絵に描いた餅」の施策ではそもそも効果が見込めません。
ですが、自社を客観視してコントロールしていく事は案外難しいものです。自分達では当たり前すぎる事が大きな強みだったり、忙しい日常を脇に置いて「お手本」のようなアクションプランを計画してしまうのは非常によくあることです。
そこで役に立つのが「第3者の目」です。
飯塚企画では、建材メーカー営業として数100社の外構・エクステリア業者様を見てきた経験をもとに、他社差別化のための強みの抽出や、販促活動の継続的な支援も承っております。
貴社の強みを活かした戦略の立案や活動のお手伝いが必要でしたら、お気軽に飯塚企画までお問い合わせください。

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