外構工事は多くのお客様にとって、人生で一度か二度の高額な買い物。しかも、建材や施工方法などに詳しい方はほとんどいません。だからこそ、お客様は業者やプランを比較し、納得できる答えにたどり着くまで時間をかけます。問合せまでに数カ月かけることも少なくないようです。

外構工事のように「衝動買いされない商品」は、マーケティング用語で高関与商品と呼ばれ、購入までに情報収集と熟考を伴うのが特徴です。

外構工事の購買心理を示すイメージ図。高関与商品の特徴を解説する構成

つまり外構業者にとって重要なのは、「お客様がどのタイミングで、どんな情報に出会うか」を設計することです。

この記事では、外構を検討するお客様の心理的な流れと、それに対応した効果的なWEB戦略について解説していきます。

購買行動の4パターン──消費者はどのように選ぶのか?

消費者の購買行動は、その買い物をどれだけ真剣に考えるか(関与の深さ)と、商品やブランドの違いがどれだけ大きいと感じるかによって、4つのパターンに分類できます。

関与の深さ\業者間の違い小さい(違いがわかりにくい)大きい(比較対象が多い)
低い①習慣的購買行動(ビール・食品)②衝動的購買行動(ラーメン・洋服)
高い③ 拡大的問題解決行動(電化製品・保険)④限定的問題解決行動(外構・自動車)

たとえばビールのように味の違いはよくわからないけど、なんとなく特定の商品をいつも購入しているような場合が①の習慣的購買行動。ランチで入るラーメン屋のように、味や量などのバリエーションが多く、いろいろ試してみるといった購買行動が②の衝動的購買行動になります。

これらは比較的低価格なこともあり、そこまで真剣に購入まで時間をかけて検討することは少ないと思います。

消費者購買行動の4パターンを説明する図表。外構工事は限定的問題解決行動に分類

しかしながら外構工事は高額な買い物ですし、簡単にやり直しもききません。また、「プラン」「価格」などで業者ごとの違いも大きいため、お客様は自然と「情報を集め、比較し、納得してから選ぶ」動きをとります。

上記のような理由から外構工事は④「限定的問題解決行動」に分類されます。

外構は「衝動買いされない」──だからこそ戦略が必要

外構工事が衝動買いされない理由を解説するビジュアル。高額・比較検討の必要性を強調

顧客の検索行動に応える「ホームページ戦略」

お客様が外構工事を検討し出した際に、まず最初に起こす行動はGoogleなどを使った「検索」でしょう。まずはお客様に出会うこと。そのためには、お客様の検索しそうな要望(キーワード)に応えること。

きちんとした対策が取られていればホームページは、いわば営業担当が24時間働いてくれるオンラインの営業マンですから機会損失の可能性も減らせます。

そして自社の特徴や強みをきちんと伝えることも重要です。自社の雰囲気やプランのテイスト、価格など、比較されやすい要素を明確に提示しておきましょう。

外構業者のホームページ戦略を示す図。機能的価値の明確化とSEO対策の重要性

また、お客様の検討時間の長さも外構工事の特徴です。この期間中に外構業者のホームページをお気に入り登録し、施工事例ページなどを何十ページも回遊するケースもよくありますから、情報の充実と、定期的な更新による鮮度の確保も重要になります。

これらは成約率や単価向上につながるだけでなく、成約後のミスマッチによるクレーム削減にもつながります。

SNSは「これから客と出会う」「思い出される存在になる」ためのツール

SNSは、まだ真剣に外構を検討する前段階のお客様に自社を知ってもらったり、検討段階のお客様に自社のことを覚えておいてもらうためのツールと考えると良いと思います。いわばホームページを補完する役割です。

即効性よりも「記憶に残ること」を狙って運用していくことが大切です。これはマーケティング用語で「想起集合(Evoked Set)」と呼ばれる概念に関係しています。

想起集合とは、「○○を頼むならこの会社」とすぐに思い出せるリストのことで、検討期間の長い外構工事では、この想起集合に入っておくことがとても重要になります。

SNS活用によるブランド想起のイメージ。第一想起を獲得するための発信例

そのためには、「定期的な発信」「自社ブランドイメージの刷り込み」などが重要になります。SNSで日常的に発信し、自社の印象を蓄積することで、いざという時の第一想起につながるのです。

ゆるく親しみやすい発信が、じわじわ効いてくる。SNSの本当の力はそこにあります。

ホームページ×SNSの両輪で動線をつくる

ホームページとSNSを組み合わせた動線設計の概念図。顕在層と潜在層へのアプローチを比較

外構工事は高額で、しかも贅沢品的な側面もあるため、顧客ごとに感じる価値や重要視するポイントが大きく異なります。

そのため、すでにニーズが顕在化しているお客様と、まだニーズが明確でない潜在層のお客様とでは、販促のアプローチも変わってきます。

顕在顧客
  • ホームページで機能的価値(価格・実績・施工内容)をしっかり伝える
  • SNSで情緒的価値(人柄・安心感・共感)を補完し、ファン化していく
潜在顧客
  • SNSでブランドや世界観を伝え、興味を持ってもらう
  • ホームページへ誘導し、機能的価値を納得してもらう

このように、関与の深さと業者間の違いが大きい外構工事だからこそ、ホームページとSNSの「両輪のWEB施策」の流れが重要になります。

WEB施策の動線設計なら

媒体をうまく組み合わせることで、「認知される→信頼される→選ばれる」という導線をつくることができます。

飯塚企画では、外構業界とWEBマーケティングに精通したプロが、業者様に最適なWEB戦略を設計・サポートいたします。

「信頼される外構・エクステリア業者」として選ばれるために、ぜひ飯塚企画をご活用ください!

Canvaデザインチャレンジで世界入選した飯塚企画のアバター画像

関連記事はこちら

販促策
外構・エクステリア業者がGoogle広告とMeta広告を活用するイメージ
外構業者必見!Google広告とMeta広告を成功に導く運用術
マーケティング
コスト・競合・価値の3基準をバランスよく活用し利益を最大化するイメージイラスト
価格競争に巻き込まれない!外構業者のための利益を守る価格戦略3原則
マーケティング
SWOT分析の4象限(強み・弱み・機会・脅威)の概念図
当たり前が武器になる!SWOT分析で見つける外構業者の勝ちパターン