「受賞歴や肩書き」が選ばれる理由になる
多くのお客様にとって外構工事は、一生に一度か二度。しかも、よほどのことがない限り検討時点で専門知識を持ち合わせていません。そんな状態で数百万にもなる、やり直しのきかない工事を任せるのですから、業者選びに慎重になるのは当然です。

お客様の多くは、「信頼できそうなところに頼みたい」と考えています。つまり、「専門知識が無くてもわかる判断材料」を探しているのです。
行動経済学で読み解く「権威性」という信頼のスイッチ
「技術があるから選ばれる」と思っていませんか?でも実際には、「技術があることが伝えるのが上手いから」、もっと言ってしまうと「技術がありそうに見せるのが上手いから」選ばれていることが多いのです。
人が複雑な選択をする際には、すべての情報を合理的に比較・検討して判断するのではなく、今までの経験などから「判断のショートカット」に頼る傾向があるとされています。そのひとつが「権威バイアス」です。
外構業の権威性
- エクステリアプランナーが在籍
- 施工歴30年、2,000件以上の実績のあるベテラン職人
- メーカー主催のデザインコンテストで5年連続受賞
この権威バイアスは、「行動経済学」という、人が経済的な意思決定を行う際に必ずしも合理的に判断せず、感情・直感・習慣・バイアスなどに影響されて意思決定しているという前提の考え方の代表的なものです。

外構工事などの高額な買い物に対して、お客様はもちろん慎重に検討はしているのですが、同時に専門性の高い分野であるため、すべての情報を比較・理解して選ぶことが難しいものでもあります。そのため、「わかりやすい肩書き」や「信頼できそうな事実」を優先して選択をする傾向があります。
お客様は、「権威ある情報は信頼できる」という、無意識の信頼のスイッチを持っているのです。
資格・実績・受賞歴など「数値化された実績」による権威性
では、実際にお客様はどういった情報に対して「権威性」を感じるのでしょう?
その多くは、「客観的に評価された実績」や「数字で示される肩書き」にあります。
もちろん、お客様の多くはその数字の“本当の価値”や“専門的な意味”まで理解しているわけではありません。それでも数値化された客観的なデータに対して「信頼できる」というショートカットが働き、判断材料としての説得力を持つのです。

これは、専門的な内容を自分で比較・検証できない状況において、「他の人が認めている=きっと良いものなんだろう」と感じる人間の自然な心理反応です。裏付けのある情報を手がかりに、自分なりに「安心できそう」と判断しようとするのです。
「信頼できるかどうかを判断するためのショートカット」として、お客様にとって重要な指標になりやすいものをあげていきます。
■ 資格:客観的な知識・技能の証明
「エクステリアプランナー」「造園施工管理技士」「ブロック塀診断士」などの資格は、第三者から技術・知識が認められているという証です。
外構工事のようにオーダーメード色が強く、完成してからでないと品質の評価がしずらいサービスには、客観的な品質レベルを計ることのできるこれらの情報は権威性を発動させる強いスイッチになります。

お客様は個々の資格の内容までを把握してはいないでしょうから、極端な話をしてしまえば資格の難易度は問題ではありません。
資格を載せてるというだけで、サービス品質に自信があると感じてもらえますので、ホームページにわかりやすく掲載するだけでなく、SNSの発信ネタなどにも活用するといいと思います。
■ 実績・キャリア:積み上げてきた時間の説得力
「創業30年」「地域密着型で1,000現場以上」といった、数字で表せる情報は、お客様に安心感を与えます。
ここで重要なのはできるだけ具体的に大きな数字で表すこと。例えば、創業20年より、月5現場×12ヵ月×20年≒1,200現場というように、より具体的で大きな数字はお客様に権威性を働かせるスイッチになりやすくなります。
厳密にカウントしていなかったとしても、上記のような概算で十分インパクトは出せますので検討してみてください。

また、文章ベースの数字だけでなく、実際の施工事例の投稿数の多さはビジュアル的にお客様の信頼を高めますのでコツコツと投稿していくようにしましょう。
Webでの見せ方:トップページや実績紹介で数字を可視化/代表の経歴に一貫性をもたせた記述/SNSでの“昔の現場”写真の活用も◎
■ 施工コンテスト受賞歴:チャレンジしやすく効果が大きい「第三者評価」
まだアピールできる資格や実績がそれほどない。という外構業者さんにはメーカーが主催する施工コンテストへの積極的な応募などもおすすめです。コンテストでの受賞は、わかりやすい「客観的に信頼を示せる材料」になりえます。
お客様にとっては、賞のランクや入選の難易度までは詳しくわからないため、受賞したというだけで「デザイン力がある」というショートカットが働きます。

さらに、知名度のあるメーカー主催であれば、主催者の権威性も借りることができるという点も見逃せません。
日頃から良い現場はコンテストに出せるように、良い状態の写真を撮ったり、お客様に了解を取っておくことなどを習慣化しておくとよいでしょう。
「定性的な信頼」口コミ・お客様の声も忘れずに
ここまでご紹介した「資格・実績・受賞歴」は、いずれも権威性を発動させるための数値化した価値(機能的価値)です。
一方で、お客様からの信頼を深めたり、競合他社との比較で自社を選んでもらうためには「実際に頼んだ人の感想」や「お客様の声」といった、数字では表せない満足度などの感情への共感(情緒的価値)も大切になります。

お客様は、合理的なプランや価格だけでなく、「信頼のショートカット」である権威性で候補を絞り、共感などの「感情」が選択の最後のひと押しになっていたりするのです。
だからこそ、権威性(機能的価値)だけでなく、お客様の声(情緒的価値)を両輪で見せることが「選ばれる」ためには大変重要だったりします。
技術だけでは選ばれない?“見せ方”で変わる信頼の築き方
実力があるのに、それをうまく伝えられていない。それは非常にもったいないことです。
逆にいえば、資格・キャリア・受賞歴といった「権威性」を戦略的に見せることで、価格競争に巻き込まれず「信頼で選ばれる業者」になれる可能性があります。

実力をお客様にきちんと伝えることも外構業者の役割と考えて、発信にも気を配ってみてはいかがでしょうか?
強みを見せる動線設計なら飯塚企画にご相談ください
自社の強みは発信してこそ!
お客様にとっては権威性のある強みも、自社では当たり前すぎて強みと認識すらしていないことがよくあります。
飯塚企画では、外構業界20年以上の専門家が、第3者の目でお客様に選ばれる強みを引き出し、ホームページを中心とした受注につながるWEB施策をトータルサポートしています。
「自社が選ばれる理由を整理したい」という外構業者様は、ぜひ一度ご相談ください。






