「Instagramが流行っているから始めたが、更新が続かない」
「ホームページを作ったけど、問い合わせが来ない」
日々の現場・図面・見積もりに追われ、販促活動が負担になっていませんか?
重要なのは、短期間の「満点(100点)」ではなく、何年も続けられる「合格点(60点)」です。

多くの失敗原因は「みんなやっているから」という曖昧な動機と、全体設計の欠如にあります。今回は、業務改善のフレームワーク「ECRS(イクルス)」を使って、「やったほうがいいけど続かないこと(絵に描いた餅)」を捨て、無理なく継続できる仕組みを作る方法をご紹介します。
外構検討は「長い旅」。息切れしない販促施策にECRS(イクルス)
外構工事は高額な買い物であり、検討期間が半年〜1年と長いのが特徴です。
SNSの発信が断続的だったりWebサイトの更新が止まってしまっていたりすると、お客様と出会えないだけでなく「この会社、動いているのかな?」と不安を与えてしまう可能性すらあります。
そこで活用したいのがECRS(イクルス)。ECRSは、業務改善(カイゼン)の現場で使われるフレームワークで、「E・C・R・S」という4つの視点の頭文字をとったものです。

ECRS(イクルス)
- Eliminate(排除):なくせないか?
その業務は本当に必要?「なんとなく習慣でやっている」「効果が出ていない」ものは、思い切ってやめることを検討します。 - Combine(結合):一緒にできないか?
別々に行っている作業を一度にまとめられないか考えます。似たような作業をセットで行うことで、準備や移動の手間を減らします。 - Rearrange(入替・代替):順序や担当を変えられないか?
作業の手順を入れ替えたり、自分ではなく他の人(またはツール・外部業者)に任せたりできないか考えます。 - Simplify(簡素化):もっと単純にできないか?
作業を、もっと楽に、誰でもできるようにパターン化・単純化できないか考えます。
元々は製造現場のムダをなくすための考え方ですが、デスクワークやWeb集客の効率化にも非常に効果的です。
重要なのは「E→C→R→S」の順番で考えることです。いきなり「S(やり方を簡単にする)」から入るのではなく、まず「E(そもそも、やる必要があるのか?)」といった前提を疑うことで、より大きな効果を得ることができます。
各視点の具体例を見ていきます。
E(Eliminate):「絵に描いた餅」を捨てる勇気
WEBマーケティングに関するセミナーや書籍では、SEO施策にしてもSNS運用にしても、当然ですがそれぞれの媒体の「ベストプラクティス」の施策が説明されます。
例えばホームページの「毎日更新」やInstagramの「構成に凝った動画」など。
各マーケティング分野では正解でも、外構屋さんには当てはまらないことや、自社の経営資源まで含めた全体の最適案を考えた場合、それほど重要でない施策も実は結構あります。

おいしそうだが食べられない「絵に描いた餅」は、思い切って捨ててみると、できることに集中できて、結果として効果が出やすくなります。
Eliminate(なくせないか?)
- ターゲットに合わない施策
若い世代へのチラシ、お客様にメリットのない「自己満足な投稿」 - 自社の経営資源に合わない施策
ホームページの「毎日更新」、SNSの「構成に凝った動画」 - 効果がわからない施策
惰性で続けている折込チラシ、「みんなやっているから」ではじめた目的のないSNS
中途半端に手を出して放置するのが一番のマイナス評価につながります。まずは優先順位に沿った最適な全体像を考え、自社のリソースで続かないことは潔く「しない」と決めましょう。
C(Combine):「ついで」の動きで継続させる
絵に描いた餅を捨てる勇気で大なたを振るい、全体像の設計ができたら次は一緒にできないかを考えます。
そこで「Combine(結合)」の出番です。販促施策の作業を別々の業務をセットにすることで、日常業務の流れの中で自然に発信ができる仕組みを考えます。

Combine(一緒にできないか?)
- 日常業務とSNSの結合(ついで投稿)
「現場確認のついでにスマホで写真を撮ってアップ」など、業務フローの中に組み込みます。 - 素材の結合(ワンソース・マルチユース)
一度撮った写真は、HPの施工事例、Instagram、Googleマップへ一括で展開。 - アナログとデジタルの結合
チラシや看板にQRコードなどを載せ、アナログの「認知」とWebの「詳細説明」の役割を結合。
「販促のために毎日1時間を確保する」という考え方は、繁忙期になると真っ先に崩れてしまいます。
日々忙しい外構業者さんですから、わざわざ販促の時間を捻出する努力より、楽をすることに努力を払うほうが継続的な発信には効果があるでしょう。
R(Rearrange):負荷をさげるための配置転換
一緒にできないか?を考えた次は「入替・代替」ができないかを検討します。例えばホームページとSNSのバランスや外注の検討などです。
本業で忙しい外構業者さんです。お役立ち情報などは投稿したら流れて消えていくSNSからではなく、来訪してくれた人がいつでも見られるホームページへのアップを優先し、そのリンクをSNSで発信するようにする。
毎日のSNS投稿がしんどいなら広告を検討してみるなど、業務の順序や「誰がやるか」を見直しましょう。

Rearrange(順序や担当を変えられないか?)
- 動線を考慮した優先順位の変更
流れて消えるSNS投稿だけでなく、施工事例などの「残るコンテンツ」を先に充実させ、検討中のお客様がいつでも見られる状態を作る。 - 外注の検討
Web広告の設定やHPの保守など、専門知識が必要で時間がかかるものはプロに任せ、自分は「お客様対応」に集中する配置へ。 - 担当の入替
毎日のSNS発信を、施工現場にいる職人さんに任せられないかなどを検討。
「自分が動く時間」を減らし、「Webコンテンツに働いてもらう時間」を増やすイメージです。
正しい順序で配置転換ができれば、夜、あなたが休んでいる間もWeb上のコンテンツがお客様への接客を続けてくれます。
S(Simplify):満点ではなく「合格点」を目指す
ここまで「やることを減らす」ことを考えてきましたが、最後に残ったやることは「Simplify(簡素化)」することを考えましょう。
実はこれが販促の「継続」という点において、とても重要なマインドセットだったりします。
簡単でなければ続きません。例えばSNS投稿。自社の印象を刷り込むことが目的なら、作りこんだ内容でなくても頻繁に投稿した方が効果がありますし、テンプレ化してしまった方がかえって印象に残りやすくなったりもします。

Simplify(もっと単純にできないか?)
- 「60点」で良しとする
継続することに重点を置き100点ではなく「合格点」を目指す。 - テンプレの活用
毎回ゼロから考えない。テンプレートを用意して、更新作業を単純作業化。 - 作業を「小分け」にする
完成現場ではなく「今日の作業現場」くらいの感覚であれば作りこむ必要もなくなる。
かっこつけず、シンプルにいきましょう。無駄を削ぎ落とし、行動のハードルを下げることで活動を習慣化していきましょう。
継続こそが最大の信頼
外構業の販促において、最大の敵は「放置」です。
発信の「継続」こそがお客様との接点を増やし、GoogleやInstagramなどのプラットフォームの信頼にもつながります。結局は選ばれる外構屋への一番の近道となるのです。

ECRSで負担を削ぎ落とし、「これなら10年続けられる」というレベルまでハードルを下げて、淡々と継続できる仕組みづくりをぜひ検討してみてください。
外構の集客は「瞬発力」より「持久力」。 息切れしない販促設計をサポートします。
飯塚企画は、20年以上にわたり、エクステリアメーカーの営業として業界の最前線に身を置いてきた経験を活かし、 業界の「内情」にあわせた無駄のない販促施策の全体像をホームページ制作を中心にご提案しています。
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