最後の印象が評価を決める「始めが肝心」より大事なこと
「始めが肝心」とは言いますが、「最後の印象」が、お客様の評価を決定づけるって知ってました?
第一印象は、商談や受注に進むための第一関門であることは間違いありません。
でも実は、「最後の印象」こそが、紹介・口コミなどから「次の仕事」につながるかどうかを決めていたりします。
施工中や工事が終わったあと、どんな声かけをしたか、職人の対応がどうだったか、引き渡しのイベントをしてお客様をお祝いしたか。
そんなちょっとした「最後の体験」が、記憶として強く残ることが分かっています。

今回は、心理学の「ピークエンドの法則」を使って、口コミや紹介を増やすための“終わり方”設計について、外構業者目線で解説します。
「工事はうまくいったのに、最後に一言クレームが…」といったことにならないためにもぜひ参考にしてみてください。
ピークエンドの法則とは?
ピークエンドの法則は、経済学と心理学を組み合わせて、人間がどのように意思決定するかを研究する比較的新しい学問、行動経済学の理論で、体験全体の評価は「最も印象的な場面(ピーク)」と「最後(エンド)」で決まるというものです。
人の記憶には全体の平均よりも、この2点が強く残ることが知られています。
従来の経済学が「人は合理的に判断・行動する」と仮定していたのに対し、行動経済学では人は感情や思い込み、直感に左右されて“非合理”に動くことが多いという前提で考えます。
マーケティングや営業の現場では、「人はこう動く」という前提を裏付ける知識として、今や非常に実践的な分野として定着しています。

これを、外構工事の受注から引き渡しまでの流れに当てはめると、工事全体が90点でも、「引き渡しの説明」が60点なら、“微妙だった”という印象になる。
逆に、「引き渡し時にセレモニーをしてもらい感動した」といった、直接工事とは関係ない感情への働きかけのおかげで、全体が100点に感じられることもあります。
外構工事は特にこの「ピークエンド効果」が発動しやすいように思いますので、注意点を上げていきます。
外構業者とお客様で違う「ピークの瞬間」に要注意
ピークエンドの法則を実践で活かすためには、誰のピークを基準に考えるかがとても重要です。
売り手側の外構業者にとってのピークは、契約成立など、営業的な区切りの瞬間になりがちです。
達成感があり、ひと区切りついた感覚になるのも自然なことでしょうし、次の案件の受注獲得に気持ちを切り替えないといけないという、経営上の理由もあるかと思います。

ですが、お客様にとっては契約時点はまだ不安が大きいタイミングであり、実際に工事が始まり、形になっていく過程で期待や感動が高まっていくものです。
お客さんの気持ちの変化
- 契約時点:まだ不安が残っている
- 着工〜中盤:形になってきて期待と安心が出てくる
- 完成時:やっと“頼んでよかった”という満足のピークに達する
つまり、業者が気を抜きやすいタイミングこそが、お客様にとってのピークであることが多いのです。
このズレを理解しておくことで、お客様の満足度を高める心の在り方や、対応方法が見えてきます。
満足感を高める「途中経過」の印象戦略
お客様は、工事が始まってから完成に向かうにつれて、徐々に気持ちが高まり、期待がふくらみます。
この「高まりの途中」にある各場面から、丁寧に好印象を積み重ねることで最終的なピークの印象をより強いものにできます。
特に外構業では、入居後に工事を行うケースも少なくありません。
この場合、お施主さんは生活の中で日々現場を目にすることになり、現場での日々のふるまいや対応がそのまま“印象”として蓄積されていきます。

つまり、満足感が高まっていく途中の時間そのものがエンド(最後)の印象を形づくる土台になるということです。
以下のような点は、無意識のうちに評価を左右します:
施工中に気を付けるポイント
- 職人さんの対応や身なり・挨拶
- 工事中の養生・片付けの丁寧さ
- 工事完了後の声かけ・お礼の有無
工事の仕上がりがいくら美しくても、「なんか雑だった」「誰か無愛想だった」という日々の印象で、満足度が下がってしまうことがあります。
お客様の期待がピークに向かうこの段階の評価が悪いものに固定されてしまうと、いくら完成時の演出などをうまく行っても挽回できません。
だからこそ、完成=エンドに向かう時間をどう立ち振る舞うかが、外構業者の印象戦略のカギとなるのです。
紹介される外構業者は「終わり方」にこだわっている
完成に向けてお客様の期待がピークに近づいたタイミングでは、最後に好印象を決定づけて、以後の良好な関係や好意的なクチコミ、紹介などにつなげていきたいところです。

せっかく丁寧な施工ややりとりで信頼関係を高めても、最後の印象が雑だと「全体的に雑だった」という記憶になってしまいかねません。
だからこそ、最後の接点をどう設計するかにも気を配りたいところです。
引き渡し時に気を付けるポイント
- 引き渡し時の一言や態度(「何かあれば言ってくださいね」の一言が安心感に)
- 完了報告の仕方(セレモニーの開催や写真付きの説明が印象に残る)
- 請求書や保証書の渡し方(丁寧さが“ちゃんとしている業者”という評価に直結)
こうしたひとつひとつの対応が記憶の「エンド」として強く残り、お客様の評価と以降のクチコミや紹介などの行動を左右します。
口コミ・紹介を生む【顧客感動:CD】を意識しよう
お客様の評価の基準は、「現場の出来栄え」「価格」といった目に見えるものだけではありません。
「最後のやり取りまで、なんだか気持ちよかった」といった“印象の余韻”まで含めた、感情で評価をしているのです。
ですから、「良かった」だけでなく「すごく良かった」「感動した」と思ってもらえるポイントをつくることを意識してみてください。

この考え方を、顧客満足:CS(Customer Satisfaction)を超える概念として、顧客感動:CD(Customer Delight)という言葉で表されたりします。
エンド効果を利用した、ちょっとした工夫で、この顧客感動を感じてもらえる可能性があります。
エンド効果を高めるポイント
- 手書きのメッセージカードを添える(特別感と感謝が伝わる)
- 最後の説明に「写真で残す」フォローを加える(家族に共有しやすい)
- 小さなお礼(粗品や植栽ケアのアドバイス)を渡す(思いやりが伝わる)
「そこまでやってくれるんだ」と感じたお客様は、あなたの会社を選んだことに誇りを持ち、自然と人に勧めたくなるものです。
ここで一言「クチコミ記入お願いします」と言えれば、好意的なクチコミがいただける可能性はグッと高まるのではないでしょうか?
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