「良い現場を作っていれば、お客さんに選ばれる」

そう信じて技術を磨いてきた外構屋さんも多いかもしれません。

でも、その「自社を選んでくれるお客さん」はどんな人でしょう?

外構業における顧客理解の重要性を表すイメージ。ターゲットのエリア、年代、価値観、ニーズを分析し、解像度の高い顧客理解を目指す。

「エリアは?」「年代は?」「価値観は?」「外構に何を求めてる?」

住宅着工数が減少し、競合がひしめく今の時代、センスや経験則だけに頼るのはリスクが伴います。特に外構業のような地域密着型のビジネスでは、「解像度の高い顧客理解」が問い合わせや受注の成否に大きく影響します。

中小企業診断士でもある筆者が、「ジオ」「デモ」「サイコ」「ビヘイビアル」という顧客理解のための4つの軸で、外構業者さんのターゲット顧客の多角的な分析方法について解説していきます。

【ジオ】ジオグラフィック:地理的属性

外構業は商圏が限られることが多いため、地域の特性を深く知ることで、問合せや受注を増やすために、自社がアピールすべき方向性が見えてきます。

外構業のマーケティングにおける地理的属性(ジオグラフィック)の解説。商圏内のエリア成熟度や物理的制約、競合分布を分析して受注の方向性を定める。

地理的属性の検討事項

  • エリアの成熟度:新興住宅地で新築外構がメインか、古くからの街並みでリフォーム需要が眠っているか?
  • 地域特有の物理的制約:狭小地が多い、アッパー層が住んでるエリアがある、台風や積雪が多い地域、等
  • 競合他社の分布:低価格の量販店がある、住宅展示場の集客力が高い、造園屋さんが多く剪定に入ることが多い、等

地理的要因を整理できていれば、「どのエリア」を重点的に、「どんな商材」の切り口で、自社をアピールするべきかが明確になっていきます。

【デモ】デモグラフィック:人口統計的属性

自社の商圏や、過去に受注した顧客の年齢や家族構成、世帯年収といった客観的な「属性」を理解することで、ターゲットにするべき顧客層や、提案すべきプランの価格帯を絞り込むことができます。

外構業のターゲット選定における人口統計的属性(デモグラフィック)の解説。年齢、家族構成、予算感、決定権者を整理し提案プランの最適化を図る。

人口統計的属性の検討事項

  • 家族構成とライフステージ:乳幼児がいる子育て世帯か、独立した子供を持つシニア世帯か?
  • 予算感:住宅ローンとの兼ね合いなど、新築直後で予算がシビアな層か、ローンが落ち着きリフォーム資金に余裕がある層か。
  • 決定権者は誰か:デザインを重視する奥様か、耐久性や構造を気にする旦那様か?

自社で外構工事をする顧客の属性を整理できていれば、「誰に向けた」発信を、「どのような」内容や媒体でしていけばよいかが明確になっていきます。

また、受注までのコミュニケーションにおいても、「誰」の「どのような」不安を重点的に解消すべきかもわかってくるはずです。

【サイコ】サイコグラフィック:心理的属性

お客様の「価値観」や「悩み」といった内面的な動機にフォーカスします。ここが一致すると、「この会社は自分のことを分かってくれている」という共感につながり、ファン化から指名買いに繋がりやすくなります。

外構業の指名受注に繋がる心理的属性(サイコグラフィック)の解説。顧客の価値観や不満、理想の過ごし方を深掘りし共感と信頼を獲得する。

心理的属性の検討事項

  • 大切にしている価値観:「周囲に自慢できるデザイン(自尊心)」か、「家族が安全に暮らせる空間(安心)」か?
  • 現在の不満と悩み:「草むしりが苦痛」「外からの視線が気になる」といった具体的な悩みや要望
  • 理想の過ごし方:「休日は家族でBBQを楽しみたい」「在宅ワーク中に緑を眺めて癒やされたい」といった理想像

心理的属性を深く分析すれば、「どんな理想」を叶えるために、「どんな悩み」を解消すべきかが明確になります。

それぞれの心理に刺さるキーワードでの発信やプラン提案を行うことで、他社との価格競争に巻き込まれず、「多少高くても、あなたにお願いしたい」と言われる確率が格段に上がっていくはずです。

【ビヘイビアル】ビヘイビアル:行動属性

ビヘイビアルとは、一言でいえば行動の「クセ」です。自社に依頼をしてくれる人が「どんな行動をたどるのか」を分析することで、提供すべき情報のタイミングや、発信すべき媒体が明確になります。

外構業の顧客分析における行動属性(ビヘイビアル)の解説イメージ。接触経路や検索キーワードから顧客の熱量を測る。

行動属性の検討事項

  • 自社への接触経路:最初に自社を知ったきっかけは何か?(インスタの投稿、Google検索、看板、等)
  • 検討時の検索キーワード:「外構 おしゃれ」といったイメージ検索か、「目隠しフェンス 費用」といった実務的な検索か?
  • 問い合わせまでの期間:すぐに問い合わせしてくるか、施工事例や会社概要を時間をかけて検討してからか?

こうした「行動のクセ」を理解することで、自社に問合わせをしてくる人が、どのような思考プロセスを経て問い合わせに至るのかが見えてきます。

顧客の行動のクセに合わせた、情報提供や情報発信のための媒体選びができれば、自社と相性の良いお客様だけを効率的に引き寄せ、問合せから受注までの流れをスムーズに構築できるようになります。

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顧客理解は「技術」を届けるための架け橋

「良い現場を作っていれば、お客さんに選ばれる」

その信念は、決して間違いではありません。むしろ、AIによる2次情報が溢れる現代だからこそ、最終的にお客様を満足させる誠実な「技術」の重要性は、ますます高まっていくと思います。

しかし、どんなに素晴らしい技術を持っていても、それを必要としている人に、適切なタイミングで届かなければ、存在しないのと同じになってしまいます。

外構職人の高い技術力と顧客理解を結びつけるイメージ。解像度の高い顧客理解が「選ばれる理由」になることを表現。

今回ご紹介した「ジオ・デモ・サイコ・ビヘイビアル」の4つの軸で顧客を分析することは、自社の技術を「本当に必要としている人」に見つけてもらうための準備に他なりません。

顧客の解像度を高め、自社の強みを適切な場所で発信できれば、「あなたにお願いしたい」という指名受注を増やすことができます。

自信を持って腕を振るえる現場を自らの手で引き寄せるために、まずは自社の顧客が「誰」なのかを整理することから始めてみてください。

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「ジオ・デモ・サイコ・ビヘイビアル」で導き出したターゲットに、どの媒体で、どのタイミングで、どんな言葉をかけるか。

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